2010年03月27日

「ひたすら歩いた~沖縄みちばた紀行~」

「ひたすら歩いた~沖縄みちばた紀行~」

ひたすら歩いた~沖縄みちばた紀行~カベルナリア吉田著  彩流社


国際通りでは賃料の値上げで店舗が次々に変わり、チェーン展開する土産屋ばかりが生き残った経緯があるという。ここ3年の間に、知り合いのゲストハウスが次々と「アンタ、儲かってるらしいね。私が宿をやるから、アンタは来月限りで出て行ってちょうだい」という話を突然され宿をたたんだ・・・・国際通りは県外者に荒らされ風情を失った印象が強いが、果てしてそれだけなのか?(本書内より)


変わっていく沖縄で、それでも自分の足で歩いて、変わらない沖縄を見つける。
その変わらない姿を発見する度に、旅に出てよかったと思い、また旅に出てしまう。


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開発の波にさらされている沖縄。
久しぶりに国際通りを歩いて、喜納昌吉の店のビルの1階の奥まったところにあった本屋がなくなっていたことを知った。
名護からちゅら海まで走る道路は2車線化の工事の真っ最中であり、また糸満を経由してひめゆりまでの道も2車線化になるらしい。基地をアメリカに返すことなどできないから、その代わりと金をつぎ込み、日本からの観光客のための道路を建設する。その度に海は埋め立てられ海岸線は護岸になっていく。
最終日に長男に連れて行ってもらったのだが、沖縄戦の激戦地であるハーフムーンの丘、切り崩されて道路になっていく工事の真っ最中。未だ遺骨が眠ってるのに、である。
去年行った石垣ではコンビニシーサーが取り壊されホテルになるようだ。
などなど・・・

この渦の中には誰がいるのだろう。
旅に出てよかったと思えるような景色が金になっていく。


変わっていくのは仕方の無いこと。
だけど、ここ何年かはそのスピードが加速している。
仕方ないなと思えるものもあれば、これはいかがかなと思えるものもある。
それでも変わっていくもの変わらないもの新たな居心地いいものを探して旅に出る。


今晩食べる店、今日泊まる宿、土産を買う店、コーヒーを飲むところ・・・
選択を間違えないようにしないと、いけない、かな。



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