2005年11月06日
有限会社長男、そろそろ2周年?
明日からの沖縄行きは、1年ぶり2回目の沖縄戦の戦績をどっぷりと味わう旅となった。
こうなった全ての発端は長男にある。
沖縄病歴15年以上の長男は、沖縄戦及びその戦争遺跡に大変詳しい。
沖縄戦だけでなく広島の戦跡や原爆遺跡にも大変詳しい。
本質は基本的に軍事マニアだ。
いつぞや呉の自衛隊を瀬戸内海側から偵察してたとき(それもどうかと思うかもしれないが・・・)長男がガイド役であった。自衛艦に書いてある番号を見つけ、「えーと、3508だから、***の船ですね。訓練艦ですね。」とか平然と言ってのける。
そして次のひと言、「今日は『おおすみ』がいないですね」と独り言のように言う。
私の理解不能な世界がそこにあった。
知らない人だったら「何だ?この人は」と間違いなく思うことだろう。
よく戦争になると、どっから出てきたかしらんが軍事評論家と称する者が出てきてテレビで解説してるが、私は長男がそれをやっても十分世界に通用すると思う。
そんな長男の家に行く。
まず泡盛が並んでいる。
20本以上並んである。
これだけで尋常ではない。
最近では泡盛テーブルに並びきれなくなったともっぱらの評判である。
もちろん泡盛を飲むために琉球ガラスのグラスも並んでいる。
このように、沖縄グッズが並んでいる中で、ビールを飲むときはキャンプ用のカップがあったり、別室にはカヌー、スキー一式がそろっていたりと、密かにアウトドア派ではあるが、一般的なアウトドア派の印象と比べるとどうも違和感が多すぎる。
その他、米軍払い下げのキャンプ用のベットがあったり、そして、沖縄病患者の集いの時、このベットを占領したものが王様になれたりしたり話題には事欠かない。
加えて長男はどういうわけか横浜ベイスターズの熱狂的ファンでもある。
市民球場でのベイスターズ戦ではレフトスタンドの一角の応援団とは一線を画し、章栄不動産の看板の下に陣取り、怪しいスコアラーとなってビールを飲みながらスコアをつけている。
なぜこうなのだろうか?
もしかして・・・と私は思った。
・・・世の中の軍事マニアという軍事マニアは、みんながみんな、部屋に泡盛を並べたり、球場でスコアをつけたりするものかもしれない・・・
私にとって、身近な軍事マニアは長男しかいないため、他の軍事マニアの人の行動には非常に興味を持っているところである。
そして、今は不安定な世の中である。
いつ仕事がなくなるかわからない。
しかも沖縄に行く合間に仕事を行っているような我々に、今のままの安泰な雇用状況が未来永劫続くとは思えない。
そんなわけで考えた。
この際、戦跡ガイドの会社でも設立し、大儲けまではしたくないものの、後々の自分達の生活が天寿を全うできるくらいの資金を稼いではどうだろうか?
というわけで「有限会社長男」の設立である(馬鹿なんじゃないか)。
そんな「有限会社長男」の設立記念に、2004年11月、はや末期症状かともいうべき恐るべきツアーが敢行された。
日程をみていただければ、それだけで尋常でないことが伺えるだろう。
初日:金武のタコライス&キャンプハンセン、読谷・沖縄上陸地点、佐喜眞美術館
2日目:沖縄戦当時最も激戦だったといわれる西原町の戦績、各種陣地壕(兵員壕、糧秣壕、観測所壕・・・)、西原の塔、前田高地、浦和の塔、ナゲーラ壕前、県庁壕、識名壕
3日目:ひめゆり学徒が自決したと荒崎海岸を歩く、蔓華の塔近くのアンディラガマ、地元の食堂
最終日:南風原、摩文仁海岸を歩く、沖縄ワールド
メンバ-は長男、Mr炭水化物S氏、私、このようなツアーを「面白そう」といって参加してきた女性2名の計5名。
そもそも出発時の空港時点で違和感がある集団だった。なにしろ沖縄に行くはずなのに長靴と軍手とヘッドライトを持っている。
そして最高潮に達したのは2日目、3日目長靴、軍手着用時である。汚れてもいい服に着替える。そうはいいながらも私と女性2人はまぁ普通の服装だが、S氏は仕事場の作業着をもってきていた。清掃員沖縄に参上である。そして長男は作業服に日よけ付きの帽子を被り、どうみても敗残兵である。
加えて、案内してくれた個人タクシーの運転手も登山スタイルでハブ除けのカマももっており、このようなスタイルで地元の人しか行かないような食堂に入る。知らない人が見るとどっかの土木作業員に間違われたに違いない。
まぁ今でこそこのような状況だが、いつしかこの「有限会社長男」が、大きくテレビなどでクローズアップされ、沖縄ツーリストとも提携し、沖縄旅行の権威とまで言われるようになるとしたら、ここまで読んだあなたは、大きな歴史の生まれた1ページを目の当たりにしたことになる。
素晴らしいことだ。
人生というものはちょっとしたボタンの懸け間違いでとんでもないことになってしまうものだ。
こうなった全ての発端は長男にある。
沖縄病歴15年以上の長男は、沖縄戦及びその戦争遺跡に大変詳しい。
沖縄戦だけでなく広島の戦跡や原爆遺跡にも大変詳しい。
本質は基本的に軍事マニアだ。
いつぞや呉の自衛隊を瀬戸内海側から偵察してたとき(それもどうかと思うかもしれないが・・・)長男がガイド役であった。自衛艦に書いてある番号を見つけ、「えーと、3508だから、***の船ですね。訓練艦ですね。」とか平然と言ってのける。
そして次のひと言、「今日は『おおすみ』がいないですね」と独り言のように言う。
私の理解不能な世界がそこにあった。
知らない人だったら「何だ?この人は」と間違いなく思うことだろう。
よく戦争になると、どっから出てきたかしらんが軍事評論家と称する者が出てきてテレビで解説してるが、私は長男がそれをやっても十分世界に通用すると思う。
そんな長男の家に行く。
まず泡盛が並んでいる。
20本以上並んである。
これだけで尋常ではない。
最近では泡盛テーブルに並びきれなくなったともっぱらの評判である。
もちろん泡盛を飲むために琉球ガラスのグラスも並んでいる。
このように、沖縄グッズが並んでいる中で、ビールを飲むときはキャンプ用のカップがあったり、別室にはカヌー、スキー一式がそろっていたりと、密かにアウトドア派ではあるが、一般的なアウトドア派の印象と比べるとどうも違和感が多すぎる。
その他、米軍払い下げのキャンプ用のベットがあったり、そして、沖縄病患者の集いの時、このベットを占領したものが王様になれたりしたり話題には事欠かない。
加えて長男はどういうわけか横浜ベイスターズの熱狂的ファンでもある。
市民球場でのベイスターズ戦ではレフトスタンドの一角の応援団とは一線を画し、章栄不動産の看板の下に陣取り、怪しいスコアラーとなってビールを飲みながらスコアをつけている。
なぜこうなのだろうか?
もしかして・・・と私は思った。
・・・世の中の軍事マニアという軍事マニアは、みんながみんな、部屋に泡盛を並べたり、球場でスコアをつけたりするものかもしれない・・・
私にとって、身近な軍事マニアは長男しかいないため、他の軍事マニアの人の行動には非常に興味を持っているところである。
そして、今は不安定な世の中である。
いつ仕事がなくなるかわからない。
しかも沖縄に行く合間に仕事を行っているような我々に、今のままの安泰な雇用状況が未来永劫続くとは思えない。
そんなわけで考えた。
この際、戦跡ガイドの会社でも設立し、大儲けまではしたくないものの、後々の自分達の生活が天寿を全うできるくらいの資金を稼いではどうだろうか?
というわけで「有限会社長男」の設立である(馬鹿なんじゃないか)。
そんな「有限会社長男」の設立記念に、2004年11月、はや末期症状かともいうべき恐るべきツアーが敢行された。
日程をみていただければ、それだけで尋常でないことが伺えるだろう。
初日:金武のタコライス&キャンプハンセン、読谷・沖縄上陸地点、佐喜眞美術館
2日目:沖縄戦当時最も激戦だったといわれる西原町の戦績、各種陣地壕(兵員壕、糧秣壕、観測所壕・・・)、西原の塔、前田高地、浦和の塔、ナゲーラ壕前、県庁壕、識名壕
3日目:ひめゆり学徒が自決したと荒崎海岸を歩く、蔓華の塔近くのアンディラガマ、地元の食堂
最終日:南風原、摩文仁海岸を歩く、沖縄ワールド
メンバ-は長男、Mr炭水化物S氏、私、このようなツアーを「面白そう」といって参加してきた女性2名の計5名。
そもそも出発時の空港時点で違和感がある集団だった。なにしろ沖縄に行くはずなのに長靴と軍手とヘッドライトを持っている。
そして最高潮に達したのは2日目、3日目長靴、軍手着用時である。汚れてもいい服に着替える。そうはいいながらも私と女性2人はまぁ普通の服装だが、S氏は仕事場の作業着をもってきていた。清掃員沖縄に参上である。そして長男は作業服に日よけ付きの帽子を被り、どうみても敗残兵である。
加えて、案内してくれた個人タクシーの運転手も登山スタイルでハブ除けのカマももっており、このようなスタイルで地元の人しか行かないような食堂に入る。知らない人が見るとどっかの土木作業員に間違われたに違いない。
まぁ今でこそこのような状況だが、いつしかこの「有限会社長男」が、大きくテレビなどでクローズアップされ、沖縄ツーリストとも提携し、沖縄旅行の権威とまで言われるようになるとしたら、ここまで読んだあなたは、大きな歴史の生まれた1ページを目の当たりにしたことになる。
素晴らしいことだ。
人生というものはちょっとしたボタンの懸け間違いでとんでもないことになってしまうものだ。
Posted by tana at 19:39│Comments(2)
│05.11戦跡を巡る
この記事へのコメント
あ~・・・、読んじゃった。「有限会社長男」・・・。 これで私も立派な歴史の証人ね!?
いや、それにしてもスゴイですね、長男氏。 ぜひ、呉や江田島を案内していただきたいです!!
呉には一度行ったのですが、あれは軍艦に興味がなければ楽しめないですよね~。
逆に好きな人にはたまらん場所なのかもですが。
私のイトコにも軍事マニアがいます、イギリス軍マニアですが、泡盛は多分所有していません(笑)
戦跡ツアー(戦績 じゃないですよね?)レポ、気軽に書けるものではないでしょうけど、楽しみにしています♪^^
いや、それにしてもスゴイですね、長男氏。 ぜひ、呉や江田島を案内していただきたいです!!
呉には一度行ったのですが、あれは軍艦に興味がなければ楽しめないですよね~。
逆に好きな人にはたまらん場所なのかもですが。
私のイトコにも軍事マニアがいます、イギリス軍マニアですが、泡盛は多分所有していません(笑)
戦跡ツアー(戦績 じゃないですよね?)レポ、気軽に書けるものではないでしょうけど、楽しみにしています♪^^
Posted by たなかよ at 2005年11月14日 14:27
戦績ではなく戦跡でした^^
さて、いろんなところに軍事マニアいるもんだなぁ。
長男であれば、呉でも江田島でも大久野島でもきっとどこでも案内できることと思います。
私は軍事的なものには全く興味はないけど、こういうものを見て回ることとか、廃墟のようなところには興味があります。
というか旅はとことんマニアックになっていきました。
旅行記(か?)は、まだまだ食堂の様子だけど、どんどんDeepになっていく予定です。
さて、いろんなところに軍事マニアいるもんだなぁ。
長男であれば、呉でも江田島でも大久野島でもきっとどこでも案内できることと思います。
私は軍事的なものには全く興味はないけど、こういうものを見て回ることとか、廃墟のようなところには興味があります。
というか旅はとことんマニアックになっていきました。
旅行記(か?)は、まだまだ食堂の様子だけど、どんどんDeepになっていく予定です。
Posted by tana at 2005年11月14日 18:30