2008年09月23日

真のリベンジ伊是名3~ノムヒョンオデッセイ、高速道を走る~

9月20日(土)
心配されていた台風13号(シンラコウ)も全く期待はずれに終わり、次男も無事前日に沖縄入りできたという報告を受けた。「二日酔いにはくれぐれも注意します!」というメールとともに。
当日の朝、残る4人(長男、私、妻、妻の職場の同僚であるミーナ☆さん:5人の中で一番一般的な沖縄渡航歴を持つ)も定刻の10時に那覇空港に到着した。

到着ロビーでは次男が待っていた。
各方面から二日酔いの懸念(若干期待交じりの懸念であるが)に打ち勝ち、次男はかりゆしを着て上下正装で、我々が近づくと深々と一礼し異国の地沖縄への歓迎の意を表す。どこをどうとっても添乗員だ。
とまりんでレンタカーを借りたのだが、かりゆしを着てたのと、駅前留学で習ったといわれるウチナーグチを駆使したおかげで、見事ウチナンチュに間違われたらしく、レンタカー屋の人に「前にも借りたことあるでしょ」などと(本当は借りたことないのに)言われる。結果、他の観光客に対しては丁寧に行っている説明(事故のときの連絡方法など)を「もうわかってますよね」と省略され、他の人の3分の1の時間で借りれたようだ。
恐るべしである。

真のリベンジ伊是名3~ノムヒョンオデッセイ、高速道を走る~車はオデッセイを借りた。3列シートは大の大人5人(荷物付き)にはちょうどいい広さだ。

しかしこのオデッセイもあの大変悪名高き沖縄ナビが装着されている。
とりあえず一般的な観光客のまねをして「ちゅらうみ水族館」を目的地にセットするも、高速を通っていくのが明らかに速いのに何故か58号線を通るルートが点滅し一般道を通れと指示される。こんなバカな指示に従えるかとあえて高速へ行く国場川沿いの道を進むと、次の交差点で「この先左です」と58号に戻る道をゆけと指示される。こいつアホじゃないかとそれも無視して通り過ぎると次の交差点で「左です」命令口調になる。
仕事にたとえると我々は理不尽な上司に仕えるバイトのようなもので、しかも「この方法が効率的でいいですよ」と提案してるにもかかわらず、その最悪の上司の言ったとおりにしなかったからという理由でクビの危機に直面している。格差社会の縮図のようなこの日本、非正規は立場が弱い。立場は弱いながらもこの状況は裁判でもなんでもして己の正当性を訴えなければならない。悪徳資本家とはたたかうしかないのだ。
ただし、まだクビにもなってないし、ナビ相手に裁判するのも大人気ないなと思うしで弁護士にも相談できずに「こいつ正直うっとおしい」と思うだけの困った状況が高速道に入るまで続く。

そのまま高速に入るとさすがに何も言わなくなった。なにしろ交差点がないからな。


しかし、しばしして何を思ったのかナビがしゃべりだす。
「10km以上先に故障車があります」
へぇそんなことも教えてくれるのか、お前もなかなか偉いねなどと思いながらも、ナビが話してから確実に10km以上走ってるのに故障車は無い。いやたしかに10km以上先だから20km先でも30km先でも100km先でも10km以上には変わらないんだけどね。
デマか?と思う。それかもう故障が直ったのかもとあえてナビ寄りの意見も出される。

しかしナビは再び話し出す。
「10km以上先に故障車があります」
まただ。
こいつは単に話し相手がほしいだけなのか?

まぁその後5kmくらい先に本当に故障車があったためこの件は事なきを得た。


しばらくナビとの無言の時間が続いた。
運転する次男もノムヒョンオデッセイの操作に慣れ、徐々にスピードが上がっていく。
若干運転が荒くなったところでナビから決めのひとことが発せられる。
「車両のふらつきが大きくなりました」
人の運転にまで注文を出しだした。
お前は小姑か!ナビならナビらしく道案内だけしろ。
ぶち切れた次男が、ボリュームをゼロにしたため、以後ナビとの(一方的な)会話が行われることはなくなった。


高速道は「わ」ナンバーが多い。
きっとこのほとんどはちゅらうみか恩納村のビーチかリゾートホテルかに行くんだろう。
このたくさんの車の中で運天港に行って伊平屋に渡るなんて我々くらいなのかもしれない。


真のリベンジ伊是名3~ノムヒョンオデッセイ、高速道を走る~金武に近づいてきた。そろそろ「流れ弾に注意」の看板があるところだ。
「見張りやぐらが見えたからもうすぐだ」長男の目が輝きだしカメラの準備をし始める。
ノムヒョンオデッセイは若干スピードを緩める。
しかし、目的の看板は見当たらない。
「あれ、なんでないの?」という感じで長男焦る。「金武インター過ぎた辺りですかね」と次男は言うも「いや、たしか金武の前にあったはず。おかしいなぁ」と長男。(写真は2005年時点のものです)


まぁこういう会話をしている時点で、我々に恩納村のリゾートホテルに入る資格など無いのかもしれない。一般的に恩納村のリゾートホテルに入る観光客は海を見て「わぁきれいだねー」と感嘆することはあっても「流れ弾に注意の看板が無いなぁ」などという会話はできないようになっているのだ。
そんなわけでノムヒョンオデッセイは伊平屋に向かって突っ走っていった。


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