9月20日(土)16:30頃
「軽しかないんですよ。」
「え?」
しばし言葉を失った。
伊平屋のとあるレンタカー屋での会話である。
私「予約の電話したとき普通車って言ったけど。普通車はないですか」
レ「普通者は出払ってて、軽しかないんですよ。お客さん何人ですか?」
私「5人です。」
レ「そうですか・・・」
二人の間にしばし沈黙が・・・
その沈黙を破るように私はレンタカー屋の店員に尋ねる。
「5人乗れますかねぇ。」
何言ってんだ私は。乗れんだろ、
法定的には。
しばらく黙っていたレンタカー屋の人もついに重い口を開ける。
「普通車って言っても軽とそう大きさは変わりませんよ。」
島の集落の道は狭い。軽自動車でちょうどいいというのはわかる。私も、別にこの島で不似合いなのにもかかわらず大きな車に乗りたいと贅沢を言ってるわけじゃないんだ。こっちは5人、理由はそれだけ。単純かつ重要な理由だろ?
まぁごねてもないものはないし仕方ないので借りる手続きをする。
私「明日の13時に野甫から伊是名へ渡るんで、野甫に乗り捨てていいですか」
レ「乗り捨て代が500円かかります」
そんな話をしながらふと思った。
私「明日は普通車空いてますか?」
そう、今日はともかくこれで行くも、明日は島を一回りしる予定だし少しは余裕あるほうがいいだろう。
レ「普通車を借りてる人が2便で帰るから午後からは空いてますよ。」
意味ねー。
それにさっきから
明日の午後伊是名へ行くって言ってるのに。
レンタカー1日借りて4,000円。野甫で乗り捨てするから乗り捨て料金500円かかって4,500円。
10,000円出したらお釣りが6,000円お釣りが来た。
これまでのやり取り上、乗り捨て料金はサービスしてくれたんだろう。ラッキー!
レ「エンジンかからなくなったらニュートラルにしてかけてくださいね。」
私「はーい。」
港で待っているみんなのところに早く行こう。
この車で港へ戻るとみんなの目が点になっていた。
しかしすぐにみんなの反応も
「島だね」と妙に面白がる。本島で那覇空港から運天港までこの車だったら大ブーイングが起こり更に途中で2,3人いなくなっている可能性も高いが、ここは伊平屋島である。
「昔、離島に那覇から警察のお偉いさんがやって来たとき、島の駐在さんが『明日は交通規則を守りましょう。酔っ払い運転や子供さんに運転させるのはやめてくださーい』とハンドマイクを持って島を回った(緒方修著「燦々オキナワ」より)」というエピソードを思い出した。
この軽自動車(ワゴンR)に旅人は5人。どうやって野甫までたどり着いたか・・、
とりあえず表向きには謎にしておく方がよさそうだ。
夕方の野甫の海。今年初めて海に入る。3日間の中でいちばんきれいな海だった。
海は昼間の熱い太陽に照らされ温くなってて泳ぐというより風呂に入ってるみたいな感じだった。