「ぐるりのこと。」
どこにでもありそうな夫婦の話。
「妻の鬱を夫が支えていく。」そういった話かと思ったが、夫の職場のこと、妻の家族のこと、裁判を通じて見る世の中のこと、いろんな話が混在していた。
私が感動したのは、この場面 (若干ネタばれですが・・・)
妻が鬱から回復しつつある年の春夏秋冬。(映画の順番では冬春夏秋)
妻が絵を描くことを決め、夫の仕事は板につき、二人で暮らす何気ない毎日が続く。
季節すらうっとおしく思えていた時期を超えて、好きなもの没頭できるものをみつけ、たしかに人間の社会だから面倒なこともいろいろあるけれど、眩しい景色の中、それでも世の中は素晴らしいと思える。
まったく何気ないごく普通の場面のひとつひとつが、季節季節の鮮やかな背景をバックにして、何故かものすごく感動的に見えた。
さて、話の行方は絵が完成してからもいろいろ続いたものの、この場面に出会えたことが、この映画を見ての一番の収穫でした。
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